蜜花 -First.ver1-

―ギイー…

「っと♪到着♪」

やっと屋上に到着。

さて…寝ようかな♪
…って…ん?

誰か居る。

「誰…?」

男…いや、女だ。
制服がスカートだし。

「!?」

傍まで行った俺は、言葉を失ってしまった。

『…何でここにあいつが居る!?』

心の中でそう思うけど、口に出せない。

それは、本当に夢のようで…俺は動けなかった。


今までよく知っていた、あいつがいる。

最後に別れた時と同じ格好で。

そいつはすやすやと寝ていた。

「何で…。」

俺は皮肉そうに笑いながら、寝ている彼女に近づいていった。


よく見れば、やっぱり違う。

…あいつのポイントの、泣きボクロが無い。

でも、やっぱり似ている。


俺は無意識に

いや、何かに惹かれて

彼女にキスをしていた。
< 38 / 78 >

この作品をシェア

pagetop