蜜花 -First.ver1-


「…つ、疲れた…。」

「彩帆は暴れすぎだ。」

「雄貴は常識無さすぎ。」

「…ハイ。」

そりゃ反省しているけどさ…。

「…でもファーストご馳走様♪」

本当は、寝ている間に奪ってたけど♪
そう思ってニヒっと笑った。

すると彩帆は、顔を真っ赤にして黙ってしまった。

「あれ?…彩帆顔真っ赤だよ?」

わざとらしく聞こえるように言ってみた。

「…ふん。」

…拗ねてるし!
何この可愛い生き物!

俺は彩帆の頭を摑み、わしゃわしゃと頭を撫でた。

「彩帆可愛い♪」

「…うるっさい!」

そう言った君が愛しくて。

俺は久しぶりに心から可愛いと思えた。



少しずつ俺の心を溶かしてくれた君。


今思えばそれが、君との出逢いでした。

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