蜜花 -First.ver1-
「次どこ行く?」

「うーん…。」

アイスを満足するまで食べたあたし達は、次の目的地へと向かう。
…とはいえ、どこに行くか決めてないんだけれども。

「あ!可愛い店あるよ!」

「ん?あぁ…あそこって確か、最近オープンした…」

「行くよ!」

雄貴の言葉を遮り、あたしは雄貴の腕を引っ張っていく。

―カランコロン♪

「いらっしゃいませー」

パステルカラーでまとまった、可愛いお店だ。

「あっ!あれ可愛い!」

あたしは店内をはしゃぎまくる。

「もっと静かに…」

そんな雄貴の声は無視無視。

「あっ!あれも可愛い!」

「ねえ雄貴!これも可愛い!!」

「…お前、さっきから『可愛い』しか言ってないけど。」

「だって可愛いんだもん♪」

雄貴は呆れた顔で肩をすくめるけど、あたしは無視。

「…これ…」

はしゃぐあたしの目に留まった、白いテディベア。

テディベアには、ネックレスがついている。

小さい瞳があたしをとらえているようで、その場を動けなかった。
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