蜜花 -First.ver1-
「…はいはい。」

閑玖は頭をかきながら、あたしの方を向く。

「あのさ、…この前は言い過ぎた。ごめん。」

え…っと。

「う、うん…。」

急な展開に、あたしはドギマギしている。

「嫌ってなんか、ないから…あれはノリで言ってしまったというか…うん、気にしないでくれ。」

「は、はあ…。」

「よし!俺は謝ったからな!!お前らも聞いただろ!?」

…シーン

「ねえねえ、昨日の健康診断、今日特別に壱夜がやってくれるって!あとで行こうね!」

「今日は、千代の手作り弁当…閑玖の分、彩帆にあげる!」

「今日の練習試合、彩帆のためにシュートするからな!」

そう言いながら、1人を除く仲間たちは席に戻っていった。

「…って無視すんなあ!!!!!」



閑玖の声は、届かない。
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