蜜花 -First.ver1-


――――…


場所は変わって、グラウンド。

「間に合った…。」

急いで詩織と壱夜くんの姿を探す。



あれからあたしは、驚きのあまりに雄貴を突き飛ばして、屋上を出てきた。

心臓はバクバクいってる。



「おーい、彩帆!!」

「しお、り!!」

思わず声が裏返る。
そんなあたしに、詩織はケラケラ笑っている。

―ピピーっ!!

審判の笛が鳴った。
試合開始だ。
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