Love ~一つのカタチ~
幼き日に共に約束を交わした少年は、見違える程に成長していった。
同じ学校に通う彼は“プリンス”なんていう肩書きまである。
共に肩を並べて歩いていたはずが、いつの頃からか私は彼の背中しか見ていない気がする。
小さい頃から、これと言って何も変わらない私は、それが羨ましくも、妬ましくも思うようになっていった。
本当に王子様になってしまった彼と、いつまでたってもお姫様にはなれない私。
変わらないのは、“妙ちゃん”と私を呼んで優しく笑うことくらい。
今の彼にとって私はただの幼馴染みでしかないんだ。
それでも、私の心は日増しに大きくなって。
もう少しで身動きができないと、自爆装置が始動し始める。
そしてそれを阻止出来るのは他でもない彼なんだ。