うさぴょん号発進せよ
『ところで船長。まさか私が君達に、あのように思われていたとは、心外ですね』

「!やっぱりさっきの話、あんた聞いてたんだな!?」

「しょ、しょういうつもりじゃないでちよっ。コウヅキの口車に乗っただけでち!」

同時に二人は声を上げた。しかも船長は、訳の分からない言い訳を言っている。

『まあ、いいでしょう。確かに他の部下の手前、私の一存で人材を派遣できないのもまた、事実ですからね』

怒っているのか、いないのか。ピンク色をした仮面の上からでは、その感情を読み取ることができなかった。

『それはともかく、船長。あの仕事の件だが…』

「あの仕事?…ていうと、鉱物回収のことでちか?」

『そう、それだが。出発を明後日にしてもらえないだろうか?』

「え?あの…、予定では1週間後って、はずでちたけど…?」

船長は困惑している様子だった。
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