うさぴょん号発進せよ
「あたし、心臓が弱かったんだって。その時のことはまだ小さかったから、よく覚えてないんだけどね」

「えっ!?」

「あ、今は大丈夫だよ。もう直ったから」

驚きの声を上げたトヲルに対して、ミレイユは慌てて手を左右に振った。

「それで手術のお金が、いっぱい必要だったんだって。お父さんの借金は、その時に作ったものなんだ」

「じゃあ、コウヅキは?」

「お兄ちゃんはね、お父さんのお手伝いをしているの。
お兄ちゃんもお父さんのこと、本当のお父さんみたいに思ってるんじゃないのかな」
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