うさぴょん号発進せよ
(ミレイユ…、もしかして)

逆に自分を、励ましてくれているのだろうか。

「それにトヲルって、なんだか…ふふふっ」

ミレイユは楽しそうに笑った。そしてトヲルの腕に、自分の腕を絡めながら言った。

「本当の『弟』、みたいに思えるんだ」

ガンッ…と、高い所から落下したような衝撃を覚えた。

「?どうしたの、トヲル?」

眉間を押さえているトヲルに向かって、腕を絡めたままのミレイユが聞いてきた。

「う…いや、何でも…ない、よ」

それだけを言うのが、精一杯である。

「ほう?随分楽しそうだな」
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