うさぴょん号発進せよ
「…は?」
トヲルは絨毯の敷いてある床にぺたっと座ったまま、数秒間動かなかった。
「…しゃ、借金〜っ!?」
突然、まさに素っ頓狂な声を出す。寝耳に水である。
それに畳みかけるように更にコウヅキは、続けて言った。
「話によると、1億フォルくらいあるらしいぜ」
「い…1億!?」
大きな宇宙船が1隻は買えるくらいの金額である。
一気に全身から脱力を感じるような気がした。四肢を床につき、あからさまにガックリと項垂れる。
それを見ていたコウヅキは、流石に少し慌てて言った。
「あ、正確に言うと借金作ったのって、あんたの両親じゃないようだな」
「え!?」
トヲルは驚いて、コウヅキのほうへ顔を向けた。
「あんたの両親のどちらかに、兄弟がいるだろ?」
「?…ええ、母の方にお兄さんが。僕にとっては伯父にあたるヒトだけど。でも…」
両親の父母(つまりトヲルにとっては祖父母にあたるわけだが)は、どちらも既に他界し、他に身寄りがなかった。唯一の身寄りである伯父とは、子供の頃に何度か会い、遊んで貰った記憶もある。
「両親からは現在行方不明だって、聞かされてるんですけど」
「ああ、それは当然だ。何故かというと、そいつも借金作って逃げてるんだからな」
「えええっ!?」
トヲルは目を丸くした。これも初耳である。
トヲルは絨毯の敷いてある床にぺたっと座ったまま、数秒間動かなかった。
「…しゃ、借金〜っ!?」
突然、まさに素っ頓狂な声を出す。寝耳に水である。
それに畳みかけるように更にコウヅキは、続けて言った。
「話によると、1億フォルくらいあるらしいぜ」
「い…1億!?」
大きな宇宙船が1隻は買えるくらいの金額である。
一気に全身から脱力を感じるような気がした。四肢を床につき、あからさまにガックリと項垂れる。
それを見ていたコウヅキは、流石に少し慌てて言った。
「あ、正確に言うと借金作ったのって、あんたの両親じゃないようだな」
「え!?」
トヲルは驚いて、コウヅキのほうへ顔を向けた。
「あんたの両親のどちらかに、兄弟がいるだろ?」
「?…ええ、母の方にお兄さんが。僕にとっては伯父にあたるヒトだけど。でも…」
両親の父母(つまりトヲルにとっては祖父母にあたるわけだが)は、どちらも既に他界し、他に身寄りがなかった。唯一の身寄りである伯父とは、子供の頃に何度か会い、遊んで貰った記憶もある。
「両親からは現在行方不明だって、聞かされてるんですけど」
「ああ、それは当然だ。何故かというと、そいつも借金作って逃げてるんだからな」
「えええっ!?」
トヲルは目を丸くした。これも初耳である。