うさぴょん号発進せよ
(うう…よりにもよって、なんであんなところにあるんだよ)

心の中で泣き言を言ってみるが、事態が改善されるわけでもないので、諦めて指示された場所へと移動した。

そして荷物の中から袋をいくつか取り出し、作業を開始する。

小型無人探査用ロボからのデータによれば、1つの鉱物の大きさは平均約12cmだという。その根元部分を、持ってきた工具で叩き割って回収するのである。

軽く数回叩けば楽に採ることができたし、重さも軽かった。ここにある鉱物の数も、20〜30組程度である。

それは船長が事前に話していた通り、実に簡単な作業だった。

とはいえ、その間も細かい地震が立て続けに起こっており、油断はできなかったのだが。

二人は黙々と袋に鉱物を入れていった。
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