うさぴょん号発進せよ
そして更に奥の方を照らしてみると。

「あれ?なんだろ??」

『何かまた見つけたでちか?』

それはトヲルの目には何かを閉じこめるための、檻のように見えた。

奥を刳り抜かれ、手前には数本の柱のようなものが立っている。それが柵に見えたのだ。

そしてその中には―。

「石?」

トヲルが更に近付いてよく観察してみると、手前の柵にはまた同じような、梵字の描かれた紙が貼ってあった。

「船長、また同じ紙があるんですけど」

『勿論、それも持ってくるでちよ』

(1枚あれば、十分だと思うんだけど…)

トヲルはそう思いながらも、手を伸ばしてそれを取った。今回も、簡単に剥がすことができた。

手に取り、2つを見比べていたその時、檻の中に入っていた石が一瞬光った。
< 166 / 352 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop