うさぴょん号発進せよ
が。





『!?なんでちって!ましゃかっ!?』

『そのまさか、さ』

『………』

再び沈黙した。

『と、ともかく、そこから引き上げてきてくだしゃい。勿論、それも持ってきてほしいでち。話はしょれからでちよ』

暫くして口を開いた船長は、明らかに狼狽えている様子である。

『わかった』

コウヅキは会話を終わらすと、小動物を持ち上げたまま、暫く無言で眺めていたのだが。

『トヲル、コイツはお前が持ってこいよ。いくら軽量でも、生物は転送できねぇからな』

ぽいっと、それを軽くトヲルの方へ投げたのである。
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