うさぴょん号発進せよ
「え、え、えっ???」

突然のことに慌ててしまい、受け損なう。小動物は、するっとトヲルの腕をすり抜けると、ひらりと地面へ着地した。

『おいっ、ちゃんと受け取れよな!』

「そ、そんな〜」

それはそのままダッシュし、遠くまで走っていったので、逃げるのかとも思ったのだが。

しかしUターンして、トヲルの身体で螺旋を描くように上ってくると、ちょこんと右肩に乗ったのである。

「えっ、なんでっ!?」

『…お前、ソイツに懐かれてんじゃねぇのか?』
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