うさぴょん号発進せよ
(研究材料?)

トヲルは歩きながら、改めて念押しをしたコウヅキの言葉に、多少引っ掛かりを覚えた。

『それにしてもコイツ、何処から出てきたんだ?覚えてねぇのか?』

「うん、全く…」

トヲルはコウヅキの後を歩きながら、ソレをちらっと見た。

『でもここで生きてるってことは、やっぱりこの星の生き物、だよな』

「この星って確か、地球の者は住めないんだっけ?」

『ああ。酸素濃度が、かなり低いらしいからな』

(てことは、この星の最後の生き残り、とか?)

小型船が置いてある場所へと到着した。小動物は、ずっと落ち着きなく辺りを見回していたのだが、トヲルの肩からは降りようともしなかった。
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