うさぴょん号発進せよ
《其方は我を、あの「封印の間」から助け出してくれた》

「封印の間?」

《そうじゃ。我は不覚にも「闇の者」の策略に陥り、あのような場所に眠らされてしまったのじゃ》

トヲルは檻の中に、石の固まりのようなものが置いてあったのを思い出した。

あの時は、暗くてよく見えなかったのだが。

(もしかして、あれが?)

「…でも、「闇の者」っていうのは?」

《そうか。其方達は、我らのことを何も知らぬのじゃな。
我らは彼の地で、3種族が共に暮らしておった。
それぞれ「聖の者」、「闇の者」、「地の者」に別けられる。
その中でも「聖の者」、「闇の者」は肉体を持たず、唯一肉体を持つ「地の者」の身体に…言い方は悪いが、寄生して生きておった。
その点からいうと、其方達も肉体を持つ故、「地の者」に近しい存在であるな》
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