うさぴょん号発進せよ
正直、人手は多いほうがいいと思っていた。自分一人では、やはり限界がある。

もし必要に迫られて、向こう側に侵入をしなければならなくなった場合、ハルヒトのシステムエンジニアとしての腕が必要になってくるかもしれない、とも考えていた。実はこのことを調べる時にも、少しだけだが手伝ってもらっていたのだ。

(そして俺は、二人がついてくることを了承してしまった)

男は思い出していた。

あれは、ほんの数日前の出来事だったはずだ。

(あの時に俺が二人の同行を認めなければ、こんなことには…)



……こんなこと?



(俺は…)

全てを思い出した。

今自分が置かれている立場も含め、全てを。
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