うさぴょん号発進せよ
「あれ?こっちからも繋がらない」

「まさか、壊れちまったのか?」

「あの、僕のも繋がらないんだけど」

二人の遣り取りを見ていたトヲルも、なんとなく気になったので試してみたのである。

「一応、ヴェイトとビル艦長を呼び出してみたんだけど」

「※●☆▲□〓♀∞*♯〒‡!」

トヲルの声に覆い被さるかのように、何者かの声が聞こえた。

3人が一斉にその方向を見ると、未だに動かないエミリーの腕の中で、船長がこちらを向いて何事かを喚いている。

だが。

「あいつ、何言ってんだ?」

「えっ、コウヅキにも分からないの?」

「あたしにも何言ってるのか、さっぱり分かんないよ」

3人とも船長の言葉が、理解できなかったのである。
< 211 / 352 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop