うさぴょん号発進せよ
どおりで先程からヴェイトが、このような状況下でも落ち着いていると思っていたのだ。

しかしセリシアが、隣に立っていたヴェイトの腕を突然引っ張った。

「何、お姉ちゃん。もうルートは見つかったの?」

笑みを浮かべながら、ヴェイトはセリシアを見たのだが。

「…これ」

キーを叩く手を休め、かわりに画面を指差した。ヴェイトは言われるままに覗き込む。

「!」

みるみる顔色が変わっていくのが、トヲルにも感じることができた。

「これ…。まさか…?」

ヴェイトがセリシアの顔を凝視すると、セリシアはコクリと、無言で頷いた。
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