うさぴょん号発進せよ
部屋に入ると、クローゼットの扉が開いているのが最初に目に付いた。

その中からタスクの服が数点程飛び出していたり、ベッドのシーツやトヲルのバッグが置いてあった場所から大きく移動していたりと、物が殆ど置かれていないこの部屋でも多少は荒れている様子が見て取れた。

何かしていないと落ち着かなかったため黙々と部屋の片付けをしていたトヲルだったが、ここで肩に乗っているペルギウスのことが気になった。先程から一言も口を利かないのである。

「ペル?大丈夫?」

見ると目をぎゅっと強く瞑り、動いている様子がない。
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