うさぴょん号発進せよ
「あの中にヒトがまだいるのか?」

「さあ、どうかしらね。もう既に脱出している可能性の方が高いのだけれど…。
それより、こちらを見て」

今度は画面がドーム脇に移動した。更に地面が拡大していく。

そこには楕円形の物体が映っていた。ドームの大きさと比べるとかなり小さい。

「この画面だとよく分からないけれど、小型の宇宙船よ」

「宇宙船?」

「ええ。恐らくはこの空間に飲み込まれた時にでも、不時着したんじゃないかしら。
それにあれは…」

ヴェイトはここで一呼吸置くと、

「どうやら、タスクの乗った宇宙船のようよ」
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