うさぴょん号発進せよ
「俺達に残された時間は、あとどれくらいあるんだ?」

トヲルのことは無視して、コウヅキはヴェイトに質問する。

「約5時間てところね」

先程から休むこともなくキーを叩き続けているセリシアを、ヴェイトは一瞥した。

「だからあの惑星に降りるくらいの時間は、十分にあるわ。私だって、何もしないで仲間を見殺しになんてできないもの」

ヴェイトは口の端を上げる。

(もしペルの言ったことが本当なら)

先程のペルギウスの言葉を思い出す。

(僕も行ったほうが…いや、きっと行かなくちゃいけないんだ)

心の中でトヲルは密かに決意したのだが。

「あたしも、お父さんを助けに行く」

先にそう言ったのは、ミレイユだった。
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