うさぴょん号発進せよ
トヲルが素直に渡してよいものか迷っていると、

《我なら大丈夫じゃ》

ペルギウスが、すっとトヲルの肩から身を乗り出してきた。

《其方にはまた、すぐ会える》

「えっ!?ちょっ、ペル??」

慌てているトヲルを尻目に、肩をぽんっと軽く蹴ると、ヴェイトの腕の中へ真っ直ぐに飛び込んでいった。

「あらこのコ、ペルっていう名前なの?それによく見ると可愛い顔してるわね」

「…お前、もう既にソイツに名前まで付けてあるのかよ」

背後からは、呆れたような声が聞こえてくる。
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