うさぴょん号発進せよ
『だから折角ここまで来たんだし、念のために調べたいって言ったじゃないの。まだ探索時間もあるから、ついでなのよ…て、あれ?』

なおも反論しようとしたヴェイトだったが、途中で言葉が途切れた。

『おかしいわね。鍵が突然開いたわ』

『テメーが開けたんだろうが』

『違うわよ。私、今は何もしていないもの』

ヴェイトは何かを考え込むように数秒間沈黙していたが、やがて。

『まぁいいわ。ここで考えていても仕方ないしね。取り敢えず中に入りましょう』

コウヅキがヴェイトに促されて開閉スイッチを押すと、扉はゆっくりと重そうに開いた。

3人は探査用ロボの後に続いて、中に入っていった。しかし扉が閉まった途端、皆傾れ込むように、その場に倒れてしまった。

『な、なんだ!?急に身体が重く…』

床に這い蹲りながらコウヅキは呻き、傍らで倒れているミレイユに顔を向けた。

『ミレイユ、立てるか?』

『う、うん。なんとか…』
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