うさぴょん号発進せよ
先程の『二人を守りきれなかった』と言っていた、タスクの言葉が頭に引っ掛かっていたのだ。

一体あれはどういうことなのか。

トヲルは目の前で、苦痛の表情を浮かべているタスクを見詰める。

本当は直接問いたかった。が、答えを聞くのは恐い。

「あ、そうだっ!」

突然アイが、ぱんっと音を鳴らして手を叩いた。

「みんなに、おトモダチを紹介してあげるね。
みんなにはここで、おトモダチになってもらったの。
だってパパが、アイはここから出ちゃいけないって言うんだもん。だからアイ、いい子にしてるの。でもおトモダチも欲しかったから、みんなにはここに来てもらったんだ」

アイがまた楽しそうに、一方的に喋っている。

「逃げろ」

タスクがコウヅキの腕を、強く引っ張った。
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