うさぴょん号発進せよ
呆気にとられてそれを見ていると、ブリリット星人の手の甲に、深々とナイフが刺さっているのが見える。人間と同じ、赤い血が流れていた。
「テメ…っ、よくも…!」
ブリリット星人は起き上がり、左手を押さえながら、トヲルに殺意を含んだ目を向ける。
そして、ゆっくりと少しずつ、確実にトヲルに近づいて来るのだった。
「へ?」
それに漸く気づいたトヲルは、一歩ずつ、その歩調に合わせるかのように後退りしていく。
トヲルは慌てて2階に目を向けた。が、そこにはもう、コウヅキの姿はなかった。
ナイフを投げたのは、勿論トヲルではない。
冷静に考えれば、その位置から投げて当てることは、不可能だと分かるはずである。
だがしかし、ブリリット星人は頭に血が上っていた。
歩きながら、手に刺さっているナイフをなんの躊躇いもなく抜き、投げ捨てた。手から流れ出る血が、地面に滴り落ちる。
それでも構わずに、一歩、また一歩と、ブリリット星人は全身に怒りを漲らせながら、トヲルとの間合いを徐々に詰めていく。トヲルの背中は、もう既に建物の壁に当たり、後がなかった。
目を逸らしたら、確実に殺される!
咄嗟にそう思い、目を逸らすこともできなかった。
「テメ…っ、よくも…!」
ブリリット星人は起き上がり、左手を押さえながら、トヲルに殺意を含んだ目を向ける。
そして、ゆっくりと少しずつ、確実にトヲルに近づいて来るのだった。
「へ?」
それに漸く気づいたトヲルは、一歩ずつ、その歩調に合わせるかのように後退りしていく。
トヲルは慌てて2階に目を向けた。が、そこにはもう、コウヅキの姿はなかった。
ナイフを投げたのは、勿論トヲルではない。
冷静に考えれば、その位置から投げて当てることは、不可能だと分かるはずである。
だがしかし、ブリリット星人は頭に血が上っていた。
歩きながら、手に刺さっているナイフをなんの躊躇いもなく抜き、投げ捨てた。手から流れ出る血が、地面に滴り落ちる。
それでも構わずに、一歩、また一歩と、ブリリット星人は全身に怒りを漲らせながら、トヲルとの間合いを徐々に詰めていく。トヲルの背中は、もう既に建物の壁に当たり、後がなかった。
目を逸らしたら、確実に殺される!
咄嗟にそう思い、目を逸らすこともできなかった。