うさぴょん号発進せよ
「あたし…、一体どうしたのかしら?」

女は首を振りながら、床からゆっくりと起き上がった。

起き上がりながら、女は思い出そうとした。

確か自分は今週、このモニタールームの監視当番だったはずだ。

そのことをようやく思い出し、周囲にある無数のモニターを急いでチェックし始めた。

(そうだ。確かその後…)

大きな揺れに見舞われ、気が付いたら床に倒れていたのである。

だが。

(おかしいわね)

女はモニターチェック作業をしながら、疑問に思った。

(この場所で、地震なんて起こるはずないのに。自然災害がないから、ここに研究所を建てたんじゃなかったのかしら?)

しかし直ぐに、その疑問は吹き飛んだ。
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