うさぴょん号発進せよ
瞬間、ブリリット星人の拳が動いた。

「!」

トヲルの喉元にその拳が入る直前、横から物凄いスピードで、何かがそれを阻止した。

ブリリット星人の身体が、飛ぶ。

それは、コウヅキだった。

トヲルはその一瞬、コウヅキの突きだした肘が、ブリリット星人の顔面に当たったのを見た。

コウヅキは地面に着地すると、体勢を崩されたブリリット星人に反撃の隙を与えず、すかさず突進していった。

倒れてもなお起き上がろうとするブリリット星人の背中に、膝蹴りを食らわす。

再びブリリット星人は、起き上がろうと顔を上げたのだが。

額の角に、冷たい感触を感じる。

見ると角に、銃口が当たっていた。コウヅキが近距離で、銃を向けていたのである。

追い打ちをかけるように、コウヅキがブリリット星人のナイフで刺された手を、足で踏みつけた。

ブリリット星人は、痛みで顔を歪める。
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