うさぴょん号発進せよ
周囲に散らばっている、数体の死体が目に入る。
当てもなく彷徨っているモノや、瓦礫の中から起き上がろうとしているモノなどもいるが、明らかに死体の数が減っているような気がした。
「オヤジ…」
タスクの屍が、ふらふらと瓦礫の中を徘徊している姿が目に入り、コウヅキは呟く。
しかしすぐにまた大きな爆音と閃光がしたので、反射的にその方向へ顔を向けた。再びトヲルが、近付いてきた死体を灰にしたのである。
「一体、何が起きているんだ?」
コウヅキには、感傷に浸っている隙などなかった。
「…ダチ」
小さな声が聞こえてきた。コウヅキはその声の主があの少女のものだと直ぐに気付き、辺りを警戒した。
少女は元制御室のあった部屋にいた。その周囲には、黒い『気』のようなものが激しく渦巻いている。それは離れているコウヅキの目からも見えていた。
当てもなく彷徨っているモノや、瓦礫の中から起き上がろうとしているモノなどもいるが、明らかに死体の数が減っているような気がした。
「オヤジ…」
タスクの屍が、ふらふらと瓦礫の中を徘徊している姿が目に入り、コウヅキは呟く。
しかしすぐにまた大きな爆音と閃光がしたので、反射的にその方向へ顔を向けた。再びトヲルが、近付いてきた死体を灰にしたのである。
「一体、何が起きているんだ?」
コウヅキには、感傷に浸っている隙などなかった。
「…ダチ」
小さな声が聞こえてきた。コウヅキはその声の主があの少女のものだと直ぐに気付き、辺りを警戒した。
少女は元制御室のあった部屋にいた。その周囲には、黒い『気』のようなものが激しく渦巻いている。それは離れているコウヅキの目からも見えていた。