うさぴょん号発進せよ
「結局あの女の子はなんだったの?ペルの仲間なんでしょ?」

《「闇の者」は仲間などではない》

ペルギウスは即座に否定したが、少し元気を取り戻したトヲルは構わずに続けた。

「でもペルのいた星には、今は誰も住んでないんだよね?それなのにあの女の子、なんであんな所にいたんだろう。しかもあの建物って、何かの研究施設みたいな感じだったし」

《それは我にも分からぬ。じゃがあの者の存在で、我は確信した。我の星に同じ境遇で、未だ封印されたままの者がいる可能性は高い、ということをな》

こちらの調べではペルギウスの住んでいた星は、既に荒廃した土地ということになっていた。

しかしペルギウスの例もあるように、何処かでまだ生物が存在している可能性はある。或いはあの少女も、ペルギウスと同じなのだろうか。

《「封印の間」は、各地に点在しておるからな。
とはいえ、アレは我にとっても不可解な謎じゃ。何故あの「闇の者」は死者に寄生できたのか。それに、あの能力。死者を操るようなあの能力は嘗て、我は一度も遭遇したことがない》
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