うさぴょん号発進せよ
「系統?」

《使える能力の種類じゃ。
我の場合は最初に寄生した「地の者」が、たまたま帯電体質だったため、放電力を中心とした能力が使えるようになった》

「放電力って、どんな感じなの?電気を発することができるとか?」

《端的にいえば、そのようなものじゃ》

そういえばペルギウスが動物の姿をしていた時、死体集団の中に電撃を放っていたが、もしかしたらあれがそうなのか、とトヲルは考える。

《我も他者の能力を全て把握しているわけではない。あの「闇の者」の能力も、我が知らぬだけかもしれぬ。或いは「人間」に寄生したことにより、力がなんらかの影響を受けたという可能性も否定できぬわけじゃが…》

ペルギウスが話している途中で、突然入口の扉が開いた。

ノックもせず乱暴に開けられたドアから覗いた顔は、コウヅキだった。
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