うさぴょん号発進せよ
その顔を見た途端、トヲルの胸の中は懐かしさでいっぱいになった。

コウヅキとはあの星で気を失って以来、会ってはいない。

タスクが居なくなった分忙しくなったのか、一度も見舞いには訪れなかったのである。

相変わらずの無愛想な顔。怪我をした右腕もまだ固定されており、剥き出しで見えているギプスがまだ痛々しかった。

そんなコウヅキが無言で、ずかずかと部屋に入ってくる。

まだ胸がいっぱいのままのトヲルは近付いてくるコウヅキを見詰めながら、なんて声を掛けて良いのか思案していたのだが。

ぼかっ!

いきなり殴られた。
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