うさぴょん号発進せよ
ヴェイトは事前にラファエルから極秘で、とある研究施設の調査を命じられていた。

しかし程なく、タスクが失踪するのと時を同じくして、その施設も忽然と姿を消したという報告がヴェイトの元に入ってきたのである。

勿論、予測不能な時空移動する空間にあるということは、想定していなかった。

あの空間は、それほど頻繁には現れないものだ。

全ては準備不足だった。

これはラファエルの前では、言い訳にしかならない。

施設の中で重要なデータも発見できず、挙げ句には建物の倒壊に巻き込まれて探索が続行不可能になったのは、ヴェイトの責任でもある。

恐らく重要なデータは、トヲル達が閉じ込められたという地下にあったのかもしれないが、過ぎたことを今更悔やんでも仕方のないことだった。

「ですが、手がかりが全て消滅したわけではありません」

「あの惑星、ですか?」

最初に鉱物採取を依頼された、荒廃した惑星。

あそこに一体何があるというのか。
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