うさぴょん号発進せよ
船の先端部にこちらを向いて立っていたが、先程から全く動いていないのである。
両手をきちんと前で揃え、背筋を綺麗に伸ばして、ただ真っ直ぐにこちらを向いているだけだった。瞬きもしている様子がない。
「こほんっ」
再度咳払いが聞こえてきた。が、それはマシンを操作している女性や、メイドの人形が発したものではなかった。
メイド人形の横に置いてあった椅子が、僅かに動く。
それはこちらに背を向けており、割と大きめな革製の黒い椅子だった。
突然その椅子が回転し、こちらを向いた。
椅子に座っていたのは。
おしゃぶりをした赤ん坊だった。
両手をきちんと前で揃え、背筋を綺麗に伸ばして、ただ真っ直ぐにこちらを向いているだけだった。瞬きもしている様子がない。
「こほんっ」
再度咳払いが聞こえてきた。が、それはマシンを操作している女性や、メイドの人形が発したものではなかった。
メイド人形の横に置いてあった椅子が、僅かに動く。
それはこちらに背を向けており、割と大きめな革製の黒い椅子だった。
突然その椅子が回転し、こちらを向いた。
椅子に座っていたのは。
おしゃぶりをした赤ん坊だった。