うさぴょん号発進せよ
第5節 その理由
「おら、ぼうず!ちゃんとそっち持ってろ!」
「はっ、はぃぃぃ〜!」
トヲルは今、この船の動力室にいた。重い機械のようなものを、一人で運んでいる。
「ビル艦長、この荷物、何処へ置けばいいんですか?」
「よし、そこだ」
トヲルに指示を出していたヒトが言った。
(僕ってどっちかっていうと、肉体派じゃなくて、頭脳派タイプなんだけどな)
心の中で泣き言を言ってみるが、相手にそれが伝わるはずもない。
相手の男は、トヲルが荷物を床に置いたのを見届けると、傍らの台の上に置いてあった、大きめのボトルを掴んで呷った。
ボトルのラベルには、「大吟醸 白月」と書かれている。
「はっ、はぃぃぃ〜!」
トヲルは今、この船の動力室にいた。重い機械のようなものを、一人で運んでいる。
「ビル艦長、この荷物、何処へ置けばいいんですか?」
「よし、そこだ」
トヲルに指示を出していたヒトが言った。
(僕ってどっちかっていうと、肉体派じゃなくて、頭脳派タイプなんだけどな)
心の中で泣き言を言ってみるが、相手にそれが伝わるはずもない。
相手の男は、トヲルが荷物を床に置いたのを見届けると、傍らの台の上に置いてあった、大きめのボトルを掴んで呷った。
ボトルのラベルには、「大吟醸 白月」と書かれている。