怖話
プルルルル、プルルルル

ガチャン


「もしもし?」

受話器の向こうから、友人の声

が聞こえてきた。

「もしもし?どうしたん!バイ

トの事。」

「いや、そうじゃないんだ。彼

女と喧嘩して、アパートにいず

らいんだよ。」

「どうしたいん?」

「今夜泊めてくれ!」

「そういう事ね。」

僕はほっとした。

「じゃあ、何時にくる?」
「もう玄関の前です。」

「何だよ、泊まる気満々じゃん

。ちょって待ってて、開けるか

ら。」
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