初恋

―翔―

 
 俺の朝は春香を迎えに行くことから始まる。

 春香は昔からの幼なじみ。
 あと和也・直也(双子)も昔からの幼なじみでいつも4人で行動している。

 そのわけは………俺らが春香のことを好きだから。
まぁ~本人は俺らの気持ちに気づいてないけどな↓↓
 俺らが春香のことを好きになったのは同じ日。


10年前―――

「3人とも待ってよぉ(>_<)」

「春香!危ないから来るな!!!」

「イヤだ!春香も行く!!!」

 俺ら3人はこの日近所で有名なお化け屋敷に入ることになってた。

 ………もちろん春香には内緒で。
でもどこで聞いたのか、春香は待ち合わせの場所に誰よりも早く来ていた。

 春香は大の恐いもの嫌い。
だから春香には言ってなかったのに……なんで来たんだ?

「春香、恐いのキライだろ??だから来るな!」
 
「大丈夫だもん!だから行く!!!」

 いくら言っても春香は聞かない。
もぉこぉなったら………置いていくしかない。
 そぉすれば春香も諦めて帰るだろう。

「おい、和也・直也。
 春香のこと置いてダッシュで行くぞ!!!」

「分かった。じゃぁセーノで行くぞ!!!」


『セーノ!!!』

 それを合図に俺らは走り出した。

「えっっっ!?待って!!!!!」

 春香がそぉ言ったが、俺らはそのままお化け屋敷の方に走って行った。


「………待ってよぉ」



 俺たちは春香が素直に帰ったと思っていた………


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