片想い
「・・・・」
会話が弾むわけなく、ただ無言であたしは街の景色を眺めていた。
佐藤は、下を向いている。
「あの・・・」
急に話し始めた。
「俺、やっぱり先輩が好きです」
うん。知ってるよ。
告白されてあたしは断った。
なのに、近づいて来るんだもん・・・
そのくらい分かってた。
「ごめんね・・・」
でもダメなんだ。
あたしには、竜也しかいないんだ・・・
竜也がいいの・・・
竜也じゃなきゃダメなんだ・・・