片想い
「キャァー!」
遊園地に行くとそんな声が必ずする。
ジェットコースターに乗っている、女性のお客さんの声だ。
でもあたしにはそんな声が出るはずなく・・・
だた怖くて目を瞑って下を向いて、重力で吹っ飛ばされないように耐えていた。
何も考えられない。
ただレバーから手を離さないことだけに必死だった。
__ガコン
止まった反動で体が揺れた。
それを終わりの合図にあたしは目を開けた。
「怖かった・・・」
感想は一言のみ。
「メッチャ楽しかったぁー!」
佐藤とあたしのテンションは対称的だった。