スタートライン -First☆Season- *秘密な恋は、俺様社長と?*
だから―――
この時間だけでも十分だから、
遼平さんのことは忘れよう。
「佐々木さん………」
「野坂君……!!!」
舞台裏に移動している途中、
すっかり王子様っぽくなった野坂君が、あたしに話しかけてきた。
あきらかに不安な表情の野坂君。
そりゃそうか。
さっきまであたし、泣いてたしね。
「野坂君、さっきはごめんね?
今日は頑張ろうねっ!!」
「あっ…、ああ…………」
やっぱり。
野坂君もひびきと同じリアクションだ。
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