スタートライン -First☆Season- *秘密な恋は、俺様社長と?*
「えっ………??」
涙目なんてことを忘れて、
あたしは佐倉さんのほうを見る。
あたしの瞳に映る佐倉さんは、
怒っても、悲しんでもなくて。
逆に、うれしそうだった。
「社長、ここ数日、人が変わったかのように真面目に仕事してたんですよ。
普段は、私が言わないと仕事しないのに……。
なんでかお分かりですか、桃さん……」
あたしはただ顔を横に振るばかり。
そんなあたしを見て、
佐倉さんは、ゆっくりと口を開いた。
「あなたのお陰なんですよ、
桃さん―――――」
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