身長差15センチの関係


とある架空の中学。
旧校舎の端にある理化準備室。

もともとあまり使われない校舎の、
あまり使われない場所。



「わああっ、先生、ごめんなさいっ」

少年が教師によって引きずられていく。

「いい度胸だ少年。これからたっぷり話し合おう」

「あれが最後って言ったじゃないですか」

「一気に線を超えてくれた礼に忘れてやろう。忘れたからには始まりだな」

ピシャッ。

閉じられる準備室のドア。

それは、
軽率な行動だったのかもしれない。

考えた末のことだったかもしれない。

単純で自然なことだったかもしれない。



やがてドアの向こうからは、

教師と少年のどこまでも終わりそうにない会話が聞こえ始めた。




--告白にくちづけを(終)
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