身長差15センチの関係
「前番組が54分ほど延長していた」
「はは、野球ですか?」

「サッカーだった」
「へえー、サッカーでもそんなに延長するときあるんですねえ」

「ああ、気を抜いた」
「油断ですねぇ」

目をそらして言う、高志。
そーーっと椅子を立って、外へ逃げようとする。

ガシッ。
その肩を掴む弓倉の手。

「ふふ、そういう意味を込めてこれから説教タイムだ」

「そういう意味って、やつ当たりじゃないですか~っ」

「他に当てる相手がいないからな」

高志の身体が弓倉の胸元へ引き寄せられ、首筋に息がかかる。

嬉しいけど、こういう時はさすがに嬉しくない。

「あわわわわっ」
「さあ少年、たっぷりと見直しの癖をつけてやるぞ」
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