身長差15センチの関係
「列車の中で抱いていた君を見ていてな、つまらん基準で君のような存在を萎縮させるのは、非常にもったいないと確信した」

「僕みたいな?」

「うむ、せっかくこっち来いと誘っているのに遠慮する。それをいらぬ気遣いだと感じさせるほど、好感度は満点だ」

「??」

何を言われているのか分からず、
高志は不思議そうな顔で弓倉を見上げる。

「つまり、我慢せずに沈めてきても不可抗力で許してやったのに、ということだ」

僅かに自分の胸を突き出す、弓倉。

「言っておくが、次のチャンスはやれないからな」

ぶしゅーーっ!!
高志はこの日、何度目かの蒸気を吹き出させた。

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