身長差15センチの関係


で、

同じくその日の夜。



自分の部屋で弓倉。
街で買った服を見ながら、

「・・・・・・少し、派手だったか?」

自問自答。
連想で昼間の少年との出来事を思い出し、

「ややサービスが過ぎたか」

と、また自問自答。

かるく思い出すだけでも、昼間の自分はうきうきだった。

「困ったものだな」

反省。

なぜあれほど浮かれたのか?
原因はさぐるまでもない。

『湊ちゃん、ちっちゃいモノ好きだからねぇ』

はるか昔。
妹に見抜かれた言葉を思い出す。

まあいい。
所詮は教師と生徒。

「一日限りのことだ」

無難に結論づけて反省終了。

自分の胸元を見下ろし、
そこに残ったおろおろする少年の感触を手で払いかけて、そのまま残しておく。

「おやすみ、少年、よい夢を」

眠りつく弓倉。

本当に困ったことになるのは、この数日後から・・・・・・。





--そして僕は出会った おわり
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