身長差15センチの関係
告白にくちづけを1
次の日。
高志の教室で授業をする弓倉先生は普通だった。
普通に前のドアから入って来て、
普通に理化の教科書を片手に黒板前を往復して、
高志など気にもとめないで普通に授業を進めている。
一方、高志はといえば、
弓倉先生の顔を見るたびに昨日の出来事を思い出して、ぼーっとなる。
皆の前できびきびと動き、
慣れた手つきでテキストをめくって板書していく姿からは、
昨日の喫茶店で見せてくれた変な弓倉先生は想像できない。
高志が想像できないのだから、
他のクラスの皆は考えもしないだろう。
あそこいる弓倉先生とは違う、
昨日の先生は・・・・・・。
と、考え事にハマっていると、
くるっとこちらに身体を向けた弓倉先生と正面から目があった。
(わっ)