身長差15センチの関係
高志は、ドアをノックしようと小さなこぶしを持ち上げ、息をとめる。

「・・・・・・・・・・・・」

ドキドキしはじめる心臓。
ここまで来たのはいが、ドアを目の前にして動けない。

僕は、ボタンを探しに来ただけ。
それだけ。

わざわざ確認することでもないのを、頭の中でくりかえす。

なんか息も乱れてきたので深呼吸。

すーはー。
すーはー。
すーはー。
大きく息を吸って吐いて。

ついラジオ体操の癖など出てしまい、両手も一緒にぱたぱた。

その両手をわりと大きく左右に広げたとき、

ガラッ

高志の前で内側からドアが開いた。

両手を広げた姿勢で、高志はドアを開けた弓倉に正面から見下ろされる。

「なんの準備体操だ?」

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