身長差15センチの関係
「いくら君に強く迫られ、たまたま私がそういう性癖を長年隠してきたとしても」

「いやむしろだから非常に思いきりが、私の過去とか、君の将来とか、私の今の職とか、
色々考えたのだぞ」

「それにな」

「今だから言うが、あのキスは何年かぶりのキスだった。きれいな身とは言わんが、教職についてからは誰にも許していない唇だった。それを、それを君はだな・・・・・・」

弓倉はわなわなと震える。
マジ震えだ。

そんな弓倉に、高志は答えた。

「でも、
 あの時の先生のキスは、
 タバコの臭いでいっぱいでした」

「だからって、その場で臭いというなっ」

びしっ、びしっ、びしっ。
弓倉は連続で高志の髪を引っぱる。

「大人の女に心の底から苦悩させるようなキスをさせておいて、臭いとはなにごとだ。
我慢しろ、耐えろ、受け入れろ」

「私は深く傷つたんだぞ、分かるか少年、君が犯した罪の重さを」

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