それからの物語~続・サッカーボールと先輩とアタシ~
今、どんな状況なのかすぐに理解できた。
先輩達って、きっと三浦先輩だ。
さっきの食堂の事、だろう。
それならアタシのせいだよね。
「元先輩、屋上ってどっちの階段から行ったらいいんでしたか?」
「は、はぁ?……ああ、あっち!」
走り出していた。
万桜ちゃん~と呼ぶ、元先輩の声は聞こえていた。
すれ違う生徒が、何事かと振り返る。
どうにか出来る訳でもないのに、ただ走り続けた。
いてもたっても、いられなかった。