それからの物語~続・サッカーボールと先輩とアタシ~
俺は、そこから万桜が来られないように立ちはだかる。
しかし気付いたら三浦先輩が俺の後ろにいつの間にかいて、
ポン……
と肩を押され、俺は横へよろけてしまった。
「さかしたまおちゃん、こいつ女にマジになった事なさそうだぜ。そろそろフラれるかもよ。」
万桜の髪を優しく撫でる。
万桜はビクンと体を震わせ、その手から逃れようと2、3歩後退りした。
「止めろよ…。」
万桜と先輩の間に、割り込んだ。
万桜は固い表情だ。
今の先輩の発言…。
俺が女にマジになった事ない、なんて。
恐ろしい言葉だ。
が、きっとそうなんだろう。
傍(はた)から見たら、そんなイメージなのだろう。
「彼女は関係ないでしょ。」
背中に隠れる万桜が、制服の裾を掴んだ。
万桜……。
大丈夫、俺が守るから。